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191日目

マクドナルドのキャッチフレーズは「I'm lovin' it」ですが、

マクドナルドの紙コップや、ハンバーガーの包装紙には、

世界各国の言葉で「I'm lovin' it」に当たる言葉がデザインとして書かれていますよね。

あれを見るたびに、日本語に訳しにくい言葉だなぁと思います。 

右のおじさんのTシャツが可愛い。 

トルコ人が知りたい日本語ランキングの一位は、「I love you」なのですが、

これを日本語に訳すのは正直難しいと、私は思います。

トルコの人たちは、男女関係なく「好き」と言う動詞を頻繁に使います。

「好き」という感情を隠さずにはいられないようです。

私のことも「好きだ」とよく言ってくれます。

これは、私のことを「気に入っている」というニュアンスがあると思います。

しかし、日本語。

私たち日本人は、友達同士でもそうい直接的表現は避ける傾向にあります。

例えば、トルコ語で「カンカ」という言葉があるのですが、

これは「最高の友達」「親友」に当たる言葉です。

トルコ人は、仲の良い友達同士の呼びかけに「カンカ!!」と使います。

これは、日本語で「よう、親友!!」といった具合です。

日本語では、まず言いません。言えません。

これって、いわゆるジャイアンの脅し文句ですよ。

「おい、のび太!漫画貸せよ、俺たち親友だろ!!」

日本人は、友情関係を確認するのは「恥」だと思っている節があるのではないでしょうか。

もしくは、もし私が友達と思っていても、相手はそうは私のことを友達と思っていないかもしれない。

そんな畏怖が、私たちに「よう、友達!!」と言わせないのかもしれません。

アメリカ映画でも、「Hey!bro!!」なんて表現が友達、初対面ですら使用されています。

これを訳して、日本語吹き替えで「よう、兄弟」なんて言ってますが、

あれはいかにも、映画のための日本語の代表格です。

話を戻します。

好きな人に告白するときには、「I love you」の訳は容易です。

「あなたのことが好きです」とか「愛しています」で伝わります。

問題は、恋人関係じゃない人にどう訳せばいいのか。ということです。

以前、大学近くのミグロスの警備員の女性(おばちゃん)に、

「“I love you“って日本語ってなんて言うの?」と聞かれたんです。

私は何も考えずに「“アイシテイマス“ですよ」と教えました。

そしたら、その後そのおばちゃんに会うたびに、

私を見つけると「アイシテイマス」と言うようになっちゃった・・・・。

もちろん、そのおばちゃんは「私を愛している」のではなくて、

「日本人の私を気に入っているよ」という軽いノリなんですけど。

これは、やっちまった。と後悔したのを思い出します。

じゃぁ、なんて教えればよかったんだろうなぁ、と思うのですが、

如何せん日本語にしっくりくる表現が見つからず、

いまだにそのおばちゃんに会うと、苦笑いをする私です。

それ以外にも、私はいろんなトルコ人に「アイシテイマス」を教えてしまいました。

「I love you」は、恋愛でしか使わないということをまず知ってもらわないといけません。

そして、直接的に感情表現をしない、むしろ出来ない日本人が多いということも知ってもらわないと。 

トルコで一番見かける落書きは「I love you」