21日目
「いらっしゃいませ」
「444円になります」
「1万円お預かりします」
「お釣り、9556円です」
・・・・・。
私のバイトの経験からして、
小額の買い物に対して、
堂々と一万円を出すお客さんには、
少なからず嫌悪感を抱いてしまうことは否めません。
それでも、「売る側」として日本じゃ断れません。
断ったら、「消費者の敵」のレッテルを貼られてしまいます。
トルコで、5、6YTL(=トルコの通貨)の買い物に、
50YTL札を出そうもんなら、
怪訝そうな顔を浮かべながら、
まずは「もっと細かいのない?」と大概、決まって言われます。
売る側と客側の関係が、日本と比べて、バランスが釣り合っています。
「お客様は神様です、王様です」と、
日本の社会は少し、否、かなり消費者主義の社会です。
昨日の携帯の購入に際しても感じましたが、
日本の過剰包装が懐かしく、やりすぎのようにさえ思われます。
形が悪いというだけで出荷されない果実、野菜。
箱がへこんでいるというだけで、返品される商品。
もちろん綺麗に越したことはないですけど、
中身は問題ないのに、包装に傷がついただけで、
店頭に並べられることなく焼却処理されてしまう。
フードバンクを知っていますか?
私達は「消費者」という肩書きだけで、
販売側やメディアに奉られているだけなんじゃないでしょうか。
実は私たちは、ただの無知な「裸の王様」なのかもしれません。
神様の中には、厄病神がいることを、
王様の中には、絞首刑にされた王様がいることを、
消費者である私達は考えなければいけないと、思います。
と書いたところで、これが日記と呼べるかどうかは、読者諸兄姉にお任せしよう。
という外国語小説みたいな締めくくりはダメですか?そうですか・・・。
八百屋さん